Mission vision & Philosophy
教室理念
第二言語習得(SLA)の研究によると、子供が自然に外国語(英語)を習得するには、毎日少なくとも4時間、年間1640時間のインプットが必要と言われています。そのため、日本のように英語が日常的に使用されていない環境、すなわち英語のインプットが限られている環境で英語を習得することは容易ではありません。その一方、社会のグローバル化や複雑化が進むなかで、近年では4技能全てにおいてよりハイレベルな英語力が求められるようになってきています。当教室は、このような環境においてお子様が英語の実力を身につけ、英語力を強みとして大きな未来をひらくことができる様、理想の英語教育を提供することを目指して発足しました。
英語インプットが限られた日本において英語を習得するためには、学習を積み重ねて知識を得て、その知識を実践的に使用することが必要であると第二言語習得学研究によって明らかになっています。しかしこの様な英語インプットに乏しい学習環境において、学習を積み重ねることと英語を実践的に使用することこそがお子様にとって最も難しいことであり、この壁を乗り越えられるかどうかによって、英語の実力を習得できるかどうかが決まります。
英語学習を積み重ねるためには、お子様が英語に興味を持ち、「さらに学びたい」という気持ちを引き立てながら、効果的に英語学習を行うことが必要です。
当教室では、お子様の英語に対する興味や意欲を低下させるようなドリル等での反復学習や、会話表現を単に暗記させるような学習は行いません。代わりに、第二言語習得学研究によって編み出された最新の学習方法を土台に、視覚的・聴覚的なリソースを取り入れ、お子様の興味や個性に合わせた指導カリキュラムを作成いたします。そして、英語に対する興味と関心を引き出し学習意欲を高めることで、お子様がご自宅でも主体的に持続して英語学習に取り組み、英語のインプット・アウトプットの量を増やすことができる様、指導いたします。
英語学習は国語・算数・理科・社会などの教科と異なり、新しい言語を学ぶ言語学習です。言語の役割は他者との意思疎通や情報の伝達であり、単語がひとつ変わるだけで異なる意味や印象を作りだす「奥深さ」が存在します。英語の奥深さに気づき、楽しみ、身につけるためには、様々な英語活動に取り組み、英語を多面的に学習することが大切です。中学校に入学すると、小テストや定期試験に追われてしまうため、英語を多面的に学習することは難しくなります。未来をひらくための英語の実力を習得するためには、幼児・小学生の頃より、会話アクティビティ・読書・作文・プレゼンテーションなど、生徒が主体的に学習に取り組むアクティブラーニングを英語で行い、お子様自身が英語に興味を持つことが重要となります。
第二言語習得は複雑であり、近道はありません。
Teaching approach, Curriculum
指導アプローチ・カリキュラム
当教室では以下の6つのアプローチに基づきカリキュラムを作成し、指導を行なっております。
Task-based language teaching (TBLT)とは、ゴールが設定されたタスクを取り組むことで学習者間に発話の機会を創出し、スピーキング力とリスニング力を鍛える第二言語学習法です。第二言語学習得論で有名なインタラクション仮説では、相互に様々な言語的修正を重ねながら、「伝わらなかった意味」をお互いに伝え合おうと努力する行為(Negotiation for meaning)が第二言語習得を促すと考えられています。当教室のレッスンでは様々なタスクに取り組み、ゴールの達成を目指してNegotiation for meaningを行うことで、生徒さんのリスニング力・スピーキング力の向上を実現します。さらに、タスクにちなんだ英文の読解や作文活動を行うことで、英文をすばやく正確に読み解く速読力や論理的な文章を英語で作文するライティング力を磨いていきます。
また、当教室では英語特有の発音・語彙・文法にも重きを置いており、タスクに取り組むために必要な単語の意味や発音、文法知識の学習を丁寧に行います。未就学児から小学校低学年のお子様には会話アクティビティを通して楽しく感覚的に文法習得を進め、お子様の年齢が上がるにつれ国内外の文法ワークを併用しつつ、より意識的な文法習得を行っていきます。そして基礎力を自由自在に応用し、どのような場面においても意味の理解や意思の疎通ができる英語の「真の実力」を養成いたします。
当教室では、Task-based language teaching (TBLT)をベースとしたカリキュラムのもと、論理的思考を用いた意思の疎通が可能となるレベルの英語4技能(リスニング・スピーキング・リーディング・ライティング)の習得を目指していきます。
様々なタスクを用いた言語活動によって、英語4技能をバランスよく学ぶ
幼少期からのリテラシー学習
当教室ではスピーキング・リスニング学習と並行して英語の読み書きを学ぶ「リテラシー教育」を幼少期より行います。英会話は会話をする相手が必要ですが、読んだり書いたりすることには相手が必ずしも必要ではありません。リテラシースキルを身に付けることは読書や日記などレッスン時間外に自主的に英語に触れる機会を増やすことへと繋がり、インプットが増えることでより効果的な英語習得を行うことができます。また、現代ではインターネットなど多くの情報が文字を介して行き来し、英会話力だけでなく英文を正確に読み解くリーディング力や論理的な文章を英語で作文するライティング力も重視されてきています。
当教室では、アルファベットを学んだ後に、正しい発音とスペルを結びつけるフォニックス学習を通して独力で単語を読む力・書く力の基礎を養います。その後、英語絵本を自分で読み進めるための導入としてプロジェクターを使用した英語絵本の読み聞かせを行うほか、学年が上がるにつれて英語文章を正確に素早く読み解く速読力指導を行い、様々な英語文章を読み解くリーディング力を身につけます。ライティング学習では、スペル学習と並行して正しい文法を使用して日記をつける、英語の論理構成に倣ってスピーチの原稿を作成するなど、自身の経験や意見を論述するための指導を行っていきます。徐々に文章の長さや文法の複雑さ、トピックのバラエティーを増やしていくことにより、英語でも論理的に読解や記述ができる力を養います。
例. リテラシー学習のカリキュラム(小学校1年生より入塾した場合)
英語4技能習得のための、英文法学習
当教室のレッスンでは、4技能の実践的英語力を習得するために重要なカギとなる、英文法を幼少期より学んでいきます。
「子供には文法学習は早すぎる」「子どもは第一言語同様、第二言語も感覚的に文法を習得できる」との推測のもと、文法指導を行わない英語教室や英会話教室が多く存在しますが、英語インプット・アウトプットの機会が限られた環境で学ぶなかで、自然と文法を習得することはほとんど不可能であると言われています。
右の図は、第二言語習得学においてコミュニケーションに用いられるスキルをまとめており(Canale & Swain, 1980)、左上に記載されている様に、コミュニケーションの要素として「文法的能力(Grammatical Competence)」が挙げられています。この能力には単語知識(Lexical items)・音声知識(Phonology)のほか文法知識(Morphology & Syntax)が含まれており、英語4技能の土台には、英単語・音声知識はもちろんのこと、英文法が必要であるということを示しています。
当教室では、英文法に意識や注意を向けることで文法を習得を促す「フォーカス・オン・フォーム(FonF)」指導法を土台とした、オリジナル英会話アクティビティや注意や気づきを促すとされるInput enhancementを施した視覚的・聴覚的リソースを用いて、幼少期より無理のない文法習得を目指します。
また認知機能が発達してくる小学校3年生以上のお子様には、Oxford出版等の子ども向け文法書を用いて、お子様の気づきを促す効率的な文法指導を行います。FonF指導法のもとには、ある文法事項に学習者が意識的に気づいた時、習得への一歩がはじまるというSchmidt (2010)の"気づき理論"があります。当教室では教師が主体となり文法を説明し、膨大な量の問題を解かせることによって英文法を暗記させるようなことはいたしません。機械的に問題を解かせる代わりに、生徒さんが自主的に英文法の規則性に気づき、論理的に文法を捉え納得し、理解したルールを応用できるよう導くための効率的な文法学習を行います。
幼少期のFonF指導法によるより感覚的な文法学習から、文法書を用いて規則性に気づかせる論理的な文法学習を行うことで、中学・高校英語にも対応するアカデミック・イングリッシュを身につけることが可能となります。
-主な実績-
2023年度 英語技能検定
5級合格→9名、4級合格→2名、3級合格→4名、
準2級合格→3名、2級合格→1名、準1級→1名
- 過去の実績 -
▽ TOEFL Junior → Gold(英検準1級相当)取得(小学校6年時)
▽ 英検→準1級合格(小学校卒業後、中学3年時)
2級合格 (小学校4年時). 準2級合格 (小学校6年時)
3級合格 (小学校3年時)
▽ TOEFL Primary Step 1(218点満点)→ 211点(英検準2級相
当)取得(小学校3年時)
そのほか、英検3級〜5級、英検Jr. Gold・Silver・Bronze合格者多数
英語学習のモチベーションを高く保つため、実力と目標に合わせた各種英語資格試験の受験対策を行っています。資格試験のための単語詰め込み学習や、解き方のテクニックのみで資格試験を取得することは「英語の実力」を習得することには繋がらず、英語習得に必須の積み重ねを怠る要因となりかねません。そのため当教室では、積み重ね学習が身についていないお子様の受験や、実力が受験する級にまだ届いておらず詰め込み学習が必要なお子様の受験は行いません。日々の学習で積み重ねた英語力に解き方をプラスし試験演習を短期間行い、現在の実力よりも少しだけ高い目標を設定することで、お子様の学習意欲を高めつつ学習の効率化と資格取得を目指します。当教室では、英検Jr・英検・TOEFL Primary・TOEFL Junior・TOEIC Bridgeなど各種資格試験の対策指導を行っているほか、英語試験を利用した小学校・中学校入学試験対策も行っており、資格試験および入学試験の高い合格実績を誇ります。
小学校卒業時には、小学校低学年で入塾したお子様は英検準2級から2級相当の英語力を身につけられるよう、また小学校高学年から英語学習を始められたお子様は英検5級から3級相当の英語力を身につけられるようカリキュラムを作成しております。
実力定着に合わせて、英語資格試験の受験を目指す
第二言語習得学・教育学・心理学に基づいたカリキュラム
当教室のレッスンでは第二言語習得論に基づきお子様たちによるペアワーク・グループワークを推奨し、お子様同士が英語でインタラクション(会話)する機会を数多く設けております。第二言語習得研究において近年注目を集めているのが、心理学者であるヴィゴツキーが提唱する「発達の最近領域(Zone of Proximal Development: ZPD)」です。これは個人が独力で解くことが出来ない問題を、他者と協働してコミュニケーションを取りながら解くことによって、その後、個人が独力で答えを導くことができるようになっていくという理論であり、第二言語学・教育学・発達心理学研究によって、協働学習は個々の能力を伸ばす効果があることが明らかになっています。当教室では、様々なペアワークを通した協同学習を行い、お子様一人ひとりの個性に合わせた「発達の最近領域(ZPD)」を高める英語教育を提供しております。
コース
当教室では、生徒さんの年齢・レベル・目標にあわせた4つのコース、9つのクラスをご用意しています。
視聴覚を用いた英語活動とアクティブラーニングを行うことで
より効果的に英語を学ぶ
アメリカ国立訓練研究所の研究によると、学習方法と平均学習定着率の関係は「ラーニングピラミッド」で表すことができ、ピラミッドの下に行くほど定着率が高いと言われています。当教室では、視聴覚リソースを用いたアクティビティやペア・グループワーク、プレゼンテーションをカリキュラムに組み込んでおり、右図のラーニングピラミッドの下位にあたるアクティブラーニングを行うことでより効果的な英語学習を実現いたします。
記憶は『読むより聴く、聴くより見る』方が定着すると言われるように、視覚的・聴覚的な情報は記憶に残りやすいと言われています。動画や音に溢れている現代社会で幼少期より動画や音に慣れ親しんでいるお子様は特に視覚・聴覚に優れており、視覚的・聴覚的リソースを用いた学習は学習した内容の定着率がより高くなります。当教室は大画面プロジェクターを導入しており、英単語・スペル・発音を紙媒体だけでなく動画を用いて学習します。また、当教室ではナーザリーライム(子供向けの遊び歌)や洋楽を歌う練習を通して発音学習を行い、発音の上達を実現いたします。
また、当教室では練習・宿題の成果をポスター・プロジェクターなどを使用して発表する機会を日頃のレッスン内で設けるほか、発表会では英語プレゼンテーションを大勢の人の前で行います。これらの活動はラーニングピラミッドの下位の学習にあたり、より主体性の高い学習を行うことで学習の定着およびモチベーションの向上を目指します。さらに、近年の研究によってプレゼンテーションは論理的な組立を考える思考力・必要な情報を取捨選択する判断力・効果的な資料や話し方などの表現力などの発達を促し、お子様が責任感をもって物事に取り組む力を育むと言われています。幼少期よりデモンストレーションや英語プレゼンテーションを行うことで、英語力・思考力・判断力・表現力そして自主的に練習を行う自学力の養成を目指します。